新約 とある魔術の禁書目録 20巻 感想 「我がまま」に突き進んでいく強さは暴力よりも勝る

漫画・ライトノベルカテゴリの第1弾は 新約 とある魔術の禁書目録 20巻の感想です。

禁書は初めて読んだラノベとして個人的に思い入れ深い作品です。この作品がなかったらもしかしたら僕はラノベを読むことはなかったのかもしれません。

きっかけは高校で友達にラノベを勧められたことでした。最初は文を読むのに敬遠していたんですが、もともと本を読むのは嫌いではなかったので、読んでいく内にどんどん引き込まれていきました。その後は、図書室に置いてあったのでそのまま読み続けてしまいました。

禁書の魅力は覚えきれない程のキャラクターの数と、また数だけではなくしっかりとキャラの魅力が詰め込まれているところです。そして、何より主人公の上条当麻が魅力的ってところですね。上条さんが物語を動かすだけでわくわくしてきます。

与太話はここまでにして、感想を。

19巻は大悪魔コロンゾンを倒すためにアレイスター・クロウリー、上条当麻、一方通行、浜面仕上がイギリスへ…、というところで終わりました。

20巻の表紙です。おお! つにインデックスが表紙に!
これは久しぶりにインデックス活躍するか…?
そして、帯にはアニメ3期の文字が!
俺もずっと待っていましたよインデックスさん!

3期いつくるか、いつくるかと思い続けてやっときましたからね…、3期決まった時は本当に嬉しかったです。

前の流れからしてコロンゾンを倒すためにイギリスに行くのかなーと思っていましたが、クロウリーが封印して時間を稼いでおくからその間にコロンゾンの弱点を探しに行こうぜという流れでした。コロンゾンと決着をつけるのかなーとワクワクしていたんですが、まだ準備段階でしたww

イギリスへ向かったメンバーは、クロウリー、上条当麻、一方通行、浜面仕上、インデックス、滝壺理后、そして烏丸府蘭。

個人的に府蘭が付いて行くのが意外でした。迷惑をかけてしまった人達に借りを返したいといったところか。そして、この府蘭が移動手段としてものすごく活躍するんですよね。

それでは主要メンバーごとに所感の方を。

・上条当麻

上条さんは誰かに振り回されて、訳がわからずにがむしゃらに突き進んでいく内に、その振り回している人がやって欲しいことをやっている印象が多いです。今回もそんな感じで、クロウリーに散々に振り回されていますww

イギリスに行く向かう途中、クルーザーを壊されメンバーがバラバラになってしまい、上条さんは携帯が使えないかと携帯を使ってみます。そのおかげで、上条さんをみんなは見つけることができたのですが、「お前戦場で携帯使うとか馬鹿か?」みんなからバカにされる上条さん。こういう所が上条さんも一般人なんだなーと感じられます。自分もみんなとはぐれてしまったら、とりあえず連絡を取ろうと携帯使っちゃいそう。博識な人たちがいる中、こういう一般的な感性が時には役だったりするんですよね。

メンバーと合流してロンドンに向かうのですが、ここで府蘭の風船が大活躍。まさか、誰も風船で空を飛んでくるとは思ってもいないでしょうね。魔術で飛んでいる訳ではないので、その点で相手に気づかれることがないというのも非常に優秀です。いつかの話で、飛行の魔術は致命的な弱点があるとかでみんな使わないみたいな話があった気がしますが、まさにこの意表を突く移動手段ですね。

しかし、ロンドンに向かう途中で結界に阻まれてしまい先に進むことができません。クロウリーは囮を使うことにより、そちらに気を取らせある程度は安全に抜けられると。その囮はもちろん上条さんでした。囮役はもちろん上条が行く。

そして、まんまと捕まってしまい処刑塔に囚われてしまう上条さん。相変わらず損な役回りです。ここで一生を終えてしまうのか…、といった所でまさに女神のようなお人…

そう! オルソラさん、その人です!
(画像は頑張って何か武器にしようとズボンを武器にして、パンイチの上条さんをオルソラさんが優しく微笑みかけている図)

処刑塔という地獄ような場所で、この女神のような微笑み。ここは天国なのか地獄なのか。パニック状態の上条さんがオルソラさんによーしよーしされるのは真に羨ましい限り。上条さんの今のブームは尞の管理人のお姉さんのようです。いいよねー、お姉さん。管理人というサブ属性がされに包容力を搔き立てている。ホントいい。アニメ「すのはら莊の管理人さん」もよろしくね!

オルソラさんが来たところでひと安心かと思いきや、オルソラさんに連れていかれた部屋にいたのは…

ステイル=マグヌス

いやー、ここで来るとはね。イギリスだからもしかしたらでるかもなと思っていたら、ここで登場。上条さんにとっては最悪のシチュエーションでしょう。日頃の鬱憤を晴らすためか、ステイルは容赦なく上条さんを拷問します。上条とステイルは何度か共闘?したりしているんですが、やはりインデックスの件がある限り仲良くはなれないのでしょうか。
仲間であり、ライバルでもあるみたいな関係を築けるのではないかと個人的には思っているんですが。

辛い拷問で、徐々に追い詰められていく上条さん。しかし、その心は折れていません。かつてのオティヌスとの戦いで死ぬほど地獄を見てきた上条さんにとっては、このぐらいの拷問で音を上げたりしません。上条さんのメンタルの硬さはもはや鋼を超えて、ダイヤモンド級。

さて、どうやってこの処刑塔から脱出するのか。助けに来てくれたのはオティヌスでした。他のメンバーはそれぞれ自分の目的のために動いている中、オティヌスは単独でここまで乗り込んできてくれました。

上条さんのためにここまで動いてくれるオティヌスは、ホントに上条さんを大事に思っているんだなって感じますね。上条さんを探すのに必死になっているオティヌスを想像すると、萌えます。

脱出を試みますが、脱出経路がない。どうしたもんかと右手で壁に触れると、何と壁が崩れました。どうやら、壁に魔術的な仕掛けを施していたようです。そこで手当たり次第に右手で壁に触れて、脱出経路を作り出そうとします。ここで、オティヌスはあることに気が付きます。同時刻、ロンドンを囲んでいた結界が消えます。

そう、これがクロウリーが上条を処刑塔に送り込んだ真の目的だったのです。

クロウリーは結界を作り出している仕掛けが、処刑塔にあると踏んで上条さんを送り込んだのです。ここを読んでいた時、なるほどなーと何かすごい納得しました。クロウリーが上条を落としたときは、「ひでぇなコイツw」と笑って読んでいましたがこういう意図があるとは。クロウリーやっぱすげぇなって改めて思わされました。

今回のボスは霊装「 神威混淆」を使用したオルソラ=アクィナス。上条さんは戦闘を仕掛けてきたオルソラに驚きを隠せません。自分も驚きました。なんでお前が…。
今まで暴力や武力といった力ではなく、言葉や行動で自分の目的を果たしてきたオルソラ。そのオルソラが、まさかその力に手を染めてしまうとは夢にも思わないでしょう。

上条さんはクロウリーと協力して、オルソラを止めようとします。オルソラは上条さんの右手が届かない高さにいるので、天井があり高さを制限できる場所、地下鉄へと誘い込みます。

ここで囮役を買って出たのはクロウリー。処刑塔の件のお詫びというか、借りを返そうとしたのでしょうか。それはないか。ただ単に囮役は自分が一番適任であるという合理的な判断からでしょう。

暗い洞窟の中、オルソラとクロウリーの後を追う上条さん。相手からも見えず条件は同じと思いきや、オルソラは正確に上条さんを狙ってきます。周辺には草花しかないのに。

そう、オルソラは草木を目として使うことができたのです。これにより相手を追い詰めたつもりが、逆に追い詰められてしまいました。

オルソラを探している最中、倒れているクロウリーを発見します。あの騎士団長や神裂死火織を両方相手に大立ち回りをしてみせた、クロウリーが無残にも倒れている姿は
絶望感がありました。あのクロウリーでもここまで苦戦するとは。そして、霊装「 神威混淆」の仕組みを看破できないまま、上条さんはオルソラとの戦いを強いられてしまいます。

クロウリーは、オルソラの目となる草花を摘んでおいてくれていました。これが、逆転の起点となるか。霊装「 神威混淆」の強大な力に為すすべもなく追い詰められる上条さん、絶体絶命の中、今一度考える。

何故、霊装「 神威混淆」は人を求めているのか? 何故、オルソラは正しく戦う覚悟を決めていたのに改めて狂わせたのか?クロウリーは言った、物理じゃないと。オティヌスは言った、無から有は創れないと。

そう、霊装「 神威混淆」とはお互いがお互いを理解することを諦めてしまうことを力とするものでした。お互いの認識のズレの大きさが力になるということですね。

毎回、毎回そこに目を付けたかという意外なものを力の糧にしているので、自分としてはただただ驚くばかり。

しかも、これがしっかり霊装の由縁の話を元にしているのもすごい。力の糧をどこにしているのかというのも禁書を読む楽しみのひとつです。

上条さんが仮説を提唱し、オティヌスが確固たるものにする。この連携は、「理解者」だからこそできるもの。これで、霊装「 神威混淆」の攻略法を掴んだ上条さん。上条さんお得意の対話でオルソラとの理解を深めようとします。

上条さんのお得意の対話ターンキターーーー!これで勝つる!とここを読んでいて、すごく興奮していました。

だが、そう素直に行くはずもなく、オルソラも上条さんとの認識の齟齬を生もうと抵抗してきます。そこで、すかさずフォローに入るのがオティヌス。

いやー、ホントこのオティヌスが傍にいる時の安心感はハンパない。オティヌスがいなかったら間違いなく、オルソラが盛り返していたでしょう。
オティヌスはすっかり上条さんの相棒ポジとしてハマりましたね。そして、可愛い。

上条さんはオティヌスから援護を受け至近距離で、とどめの一撃を、言葉を叩き込む。
オルソラが自分がやりたいからって突き進むその「我がまま」がどれだけ強いのか、と。

上条さんは相手がごちゃごちゃと難しく考えているところにズバっと核心を突くようなことをいうシーンが、禁書の一番好きなとこかもしれません。ハッとさせられるし、すごく爽快感があります。

この後にもオルソラへ熱い言葉を投げかけるんですが、オルソラのすごさを再認識しました。上条さんも確かに言葉をぶつけてはいるんですが、結局、拳を用いて戦ってしまっている。しかし、オルソラは暴力を捨て、言葉で戦い続ける。言葉で戦い続けるのは本当に心が強い人じゃないと無理でしょう。言葉は相手が耳を貸さなかったらそこで終わってしまう。暴力であれば、身の危険があるため関わりざるを得ない。だからこそ、言葉で戦い続けるはオルソラはすごいんですよね。上条さんが憧れてしまうのも納得です。

そして、オルソラとの認識の齟齬がなくなったため霊装「 神威混淆」との接続が解除され、オルソラを止める戦いは終わりました。

今回の巻は上条さんがバシっと決めてくれて、とても満足でした。

・アレイスター・クロウリー

クロウリーは自分の中で失敗しても「まぁ、あいつだからな」と思われて片付けられてしまう、ちょっぴり可哀そうなキャラとして定着しています。

活躍はもちろんするだけど、あと一歩足りないって感じがね。話の最後の方でクロウリーが倒したはずの黄金が復活してくるのですが、驚きと共にクロウリーだからしょうがないよねと変に納得していました。

今回も神裂火織と騎士団長相手に大立ち回りをしてみせたりしています。対策されていても、それでもなおその上を行く所は流石だなって感じでした。

上条さんをこれでもかと使い続けているのは意地が悪いなぁと思って読んでいました。上条さんって何か魔術師の間では便利キャラって感じで定着されている気がします。

クロウリーも上条さんと行動する機会が増えて、すっかり解説キャラとしての立場を築いてきていますよね。インデックス、オティヌスに続いてこれで三人目。インデックスぇ…。

クロウリーと一方通行はいっしょに行動するんですが、その中で「右手」についての憧れについてのやり取りがあるんですよね。

クロウリーは人工悪魔クリファパズル545に右手でとどめをさすんですが、最初は単純に上条さんのもつ幻想殺しに憧れを持っていると思っていました。でも、右手=上条当麻、つまり上条さん自身に憧れを持っているんじゃないかと考えを変えました。誰かを助けるために真っ直ぐ進んでいく彼の姿に、悪に染まっていた人は憧れてしまうんでしょうね。一方通行と右手について語っているところは印象に残ったところでした。

クロウリーに対して一方通行などがたびたび「お前は生温い」と言及されているんですが、初めは何が生温いのか全くわかりませんでした。

クロウリー・ハザードまで持ち出して世界に戦争を仕掛けているのに。その理由が、クロウリー・ハザードは実はただの1人も死者を出していなかった。クロウリー・ハザードの目的が自身の最適化だったので、死者を出す必要はないということ。だから、生温いといわれていたんですね。一方通行から生温いと言われたのは人工悪魔を倒した後だったんですが、実はこの悪魔まだ生きていたんですよね。

一方通行が言及したのはクロウリー・ハザードとは関係がなかったかのしれませんね。

・オルソラ=アクィナス

今回の巻、まさかのボス。誰が霊装「 神威混淆」を使うかで今回のボスは変わったと思うんですけど、まさかオルソラとはね…。

アニェーゼでもオリアナでもない、となった時点でまさかの人物が使うことになるんだろうなとは予想できましたけども。

オルソラは戦争の最中でもいつも通りの平和な日常にしようと頑張って行動していました。しかし、この戦争の最中で他のみんなは戦争に参加しており、オルソラと嚙み合わないのが何ともむなしい。暴力ではなく、言葉で戦うオルソラは言葉で通じ合うことのできない戦争においては何とも無力でした。それでも、みんなのためにと食事を用意したりするのですけれどもね…。

そんなオルソラが霊装「 神威混淆」をに手を出してしまったのは、「これを使えば言葉でしか戦えない私でも役に立てるかも」という気持ちになってしまったからでしょう。そういう気持ちにさせてしまうその場の雰囲気ができあがっていた。自分がやらなければ、自分が悪者になってしまったように感じる。善意の強要。こういう誰かが名乗りを上げなければならない状況をつくってしまうのが戦争の恐ろしいところです。

霊装「 神威混淆」に操られてしまったオルソラは上条さん達に助けられるのですが、この人は助けられただけで終わらず自らの手で霊装「 神威混淆」を破壊します。ボスでもありヒロインでもあったわけですが、ただ助けられる「かわいそうなお姫様」ではないのがオルソラ。守られるだけのヒロインではく、自分も何とかしようと足掻くヒロインは素敵です。

そんなオルソラの心の強さを感じられるお話でした。

・一方通行

一方通行はクロウリーのお付きみたいな感じで、自分は手を出さずに何かを見極めるために観察していたようでした。世界のありようが変わりそうな今の情勢。そんな中で、自分はどう動くのか、大切なものを守るためには何をするのが最善なのかを見つけるのがクロウリーに付いて行ったのでしょう。

ホレグレス=ミレーツという霊装「 神威混淆」を持ち出した男を楽しそうに処理するのが一番印象に残ったところでした。クロウリーが戦闘している間も自分は見ているだけだったのでむしゃくしゃしていたんでしょうねww

ホレグレスも戦争を利用して上の立場になろうとしていたただの子悪党でしたので、一方通行がぶっ飛ばしてくれてこっちも大変すっきりしました。前までの一方通行だったら誰でも構わずに当たり散らしていたでしょうから、相手を選ぶようになっているのは大きく変わっているところですね。見つけるまでずっと我慢してたんだろうな…。

この戦争で一方通行は人工悪魔を新たなカードとして手に入れるのですが、はてさてこれからの戦いにどう作用するのか。一方通行もついに魔術に対して何らかの知識得られ、さらに強くなるんじゃないかとわくわくするんですが、人工悪魔から手のひらを返されるのではないかと心配もしています。扱いには細心の注意を洗ってもらいたいところ。

そして、最後に上条さんと共にクロウリーの前に立ち、「アレイスターはひとりぼっちじゃない。ヤツの成果物はここにいる!」と言うシーンは最高に熱かったです。一方通行が言いそうにないセリフですが、状況的に一方通行が言ったと思います。

憧れの上条さんと声を揃えたかったんでしょうねww 次回の上条さんとの共闘に期待大です。

・浜面仕上

浜面は今回ほぼ活躍しませんでしたね。滝壺とイチャイチャドライブデートしていたぐらいしか印象がない。まぁ、滝壺が可愛いからいいんですけどね。

浜面よりもネフテュスと娘々が車に乗り込んできたのが一番びっくりしました。何でお前たちがここいるんだよ!ってびっくりしました。暇だったら一番面白いものが見れそうな浜面達の所に来たってところなんですかね。

気になるのがネフテュスの質問に浜面が何と答えたのか。魔神は基本的に気分次第なのでここで浜面が何と答えたのかで大きく行動は変わります。願わくば敵になることはないといいのですが…。

浜面には次巻の活躍に期待しています。

・まとめ

インデックスが活躍してくれるのかと思ったらそうでもなくて少し悲しい…。府蘭とはコロンゾンとの関連で仲良くはなるんですけどね。解説ポジがとられちゃってるからなぁ。頑張れインデックス!負けるなインデックス!次巻は美琴も参戦しそうで楽しみ。食蜂も結局ついてくるんだろうなぁ。美琴のヒロイン力を見せつけて欲しい。

黄金が復活し、はてさてどうなるのか。3ヒーローの活躍が非常に気になるところ。もう、原作終わっちゃうんだろうか。続けようと思えばいくらでも続けられそうですけどね。ではでは、今回はこの辺で。

「汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん。」

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